Watchful waiting for small non-functional pancreatic neuroendocrine tumours: nationwide prospective cohort study (PANDORA)
BJS, 2021, 1–4, DOI: 10.1093/bjs/znab088, Rapid Research Communication BG: NonfunctionalのpNET(NF-pNET)はしばしば偶発的に発見され流。2cm以下のNF-pNETに関しては、手術vs watchful waitingで論争が起こっている。Objectives: 2cm以下のNF-pNETに対するwatchful waiting実施後の疾患関連アウトカムとQOLをプロスペクティブに評価することStudy design
Patient inclusion creteria 2cm以上のNF-pNET かつ N0M0の症例
Follow-up protocol
1year 概ね3ヶ月おきの画像評価(EUS or CT or MRI)
2-3 year 概ね半年おきの画像評価(CT or MRI)
4year~ 年に一回の画像評価(CT or MRI)
Surgical indication
有症状になった時、0.5cm/yearで腫瘍が増大した時、腫瘍サイズが2cm以上にあった時、リンパ節腫大+, 血管侵襲+, 他臓器浸潤+, 主膵管拡張+, 手術を希望した時
Method single arm prospective cohort studyResults
・2017.1-2020.2の期間で76名の患者が登録
・観察期間の中央値は17ヶ月
・腫瘍の増大を認めたのは8例, 2cmを超えたのは2例
・6例(8%)で手術を施行。2例は腫瘍増大, 2例は患者希望, 1例は外科医希望, 1例はF/U中のEUSでpNETの診断が不確実になった(実際に摘出検体はpNETではなかった)
・4例の死亡例がありpNETとの関連はなかった。(詳細記載なし)
・診断時のQOLは過去の報告よりも悪い結果となった。私見
British Journal of Surgery 2021年2月号です。
2cm以下のNF-pNETの症例が大学でも議論に上がっていたので、breid reportですが、取り上げてみました。実際には観察期間の中央値17ヶ月で78例中病変の進行を認めたのは2例のみであったとして、watchful waitingの短期成績としては良いと筆者らは考察しています。診断時のQOLが低かった原因はよくわからないとしています。今後の長期成績が期待される結果ですかね。